Claude Codeのスラッシュコマンド完全ガイド——知らないと損する厳選11コマンドと自作の方法

はじめに

「スラッシュコマンド、/clear しか使っていない」——これはClaude Codeユーザーによく見られるパターンだ。

実はClaude Codeには60以上の組み込みコマンドがある。知らないだけで毎日10〜15分を余計に使っているかもしれない。コンテキストが重くなったとき新しいセッションを起動して文脈を再入力する、ちょっとした確認を本筋の会話に混ぜてコンテキストを汚染する、実装が間違った方向に進んでファイルを手動で戻す——これらは全部、スラッシュコマンドで解決できる。

本記事では日常的に使う11コマンドの詳解と、自分専用のカスタムコマンドの作り方を解説する。

スラッシュコマンドの全体像

コマンドは大きく2種類に分かれる。

種類説明本数
組み込みコマンドClaude Codeにデフォルトで搭載60以上
カスタムコマンド自分でMarkdownファイルを書いて追加無制限

大まかに分けると、セッション管理(コンテキスト制御・会話の巻き戻し・分岐)、特殊コマンド(サイドクエスチョン・プランモード・音声入力)、設定(モデル切替・エフォートレベル)、ツール(CLAUDE.md生成・Hooks設定)の4カテゴリになる。

まず覚えるべきTop10

60以上あるコマンドのうち、日常的に使うのは約10個(builder.io調査)。ここを押さえれば十分だ。

  • /compact — コンテキスト管理の要
  • /clear — 新しいタスクの開始
  • /plan — 実装前の確認
  • /btw — サイドクエスチョン(使いこなすと快適さが別次元)
  • /rewind — やり直し・巻き戻し
  • /fork — 並行探索
  • /effort high — 難しい問題に集中
  • /init — 新プロジェクト初期化
  • /model — コスト最適化
  • /security-review — レビュー前の安全確認

次のセクションからカテゴリ別に詳細を解説する。

セッション管理系コマンド

/compact [focus]

コンテキストが重くなったときに使う圧縮コマンドだ。フォーカスを指定できるのが特徴で、不要な議論を削除して特定の実装だけを残した状態に圧縮できる。

# 基本的な圧縮
/compact

# 特定の観点で圧縮(認証実装のみ残す) /compact focus on the authentication implementation only

コンテキスト使用率が60%前後になったタイミングで使うのがベストだ。放置すると95%で自動圧縮が走り、大事な情報が消える可能性がある。

/rewind(またはEscキー2回)

会話・コードを過去の時点に巻き戻す。便利なのが3つのモードが選べる点だ。

モード動作
Conversation only会話だけ戻す(コードはそのまま保持)
Code onlyコードだけ戻す(会話はそのまま)
Both両方戻す(完全やり直し)

典型的な使いパターンはこうだ。実装完了後にコードについて質問し続けると、そのやり取りがコンテキストをノイズで汚染する。そこで /rewind → 「Conversation only」を選ぶと、コードを保持したままクリーンなコンテキストで作業を再開できる。

/fork [name]

現在のセッションを分岐して別のセッションを作る。異なるアプローチを並行試行したいときに使う。

/fork try-refactoring-approach

セッションIDが発行され、claude --resume ID で再開できる。/rename で元のセッションに名前をつけておくと管理しやすい。

特殊コマンド系

/btw

コンテキストを消費せずに質問できるサイドクエスチョン機能だ。Claude Codeで最も知られていない便利コマンドのひとつだと思う。

/btw what was the name of that config file again?
/btw ちょっと確認したいんだけど、このエラーの原因は何?

会話履歴に残らないため本筋を汚染しない。Claudeが処理中でも実行できる。親会話のプロンプトキャッシュを再利用するため追加コストはほぼゼロ。Space/Enter/Escで閉じてすぐに元の作業に戻れる。これだけ揃っていて知られていないのが不思議なくらいだ。

「ちょっと確認したいだけなのに会話に混ぜると文脈が乱れる」というストレスから解放されるコマンドだ。

/plan [desc]

プランモード(読み取り専用モード)に切り替える。ファイル変更なしでコードを分析し、変更計画を提示してくれる。Shift+Tab でも起動できる。

本番クリティカルなファイルを触る前、DBマイグレーションなど影響範囲を確認したいとき、複数ファイルにまたがる変更の全体像を把握したいときに使う。「やってみたら思った以上に広範囲に影響した」を防げる。

/effort [level]

Claude Codeの思考の深さを設定する。

レベル用途
low簡単なタスク・タイポ修正
med通常の作業
highアーキテクチャ設計・難しいデバッグ
max最も複雑な問題(「ultrathink」キーワードでも起動)

重要な設計を検討するときは /effort high、簡単な文言修正のときは /effort low と切り替えることで、コストと品質のバランスを最適化できる。

設定・ツール系コマンド

/init: プロジェクトのコードベースを分析してCLAUDE.mdを自動生成する。新しいリポジトリにClaude Codeを導入するときの最初のステップとして使う。

/model [model]: モデルを切り替える。コスト重視の作業はHaiku、重要な設計はOpusという使い分けができる。

/security-review: 変更のセキュリティ分析を実行する。PRを出す前に一度回しておくと安心だ。

/voice: プッシュトゥトーク音声入力(20言語対応)。日本語もOK。手が塞がっているときや長文の指示を口頭で伝えたいときに便利だ。

カスタムスラッシュコマンドの作り方

自分が毎回繰り返している作業は、カスタムコマンドとして登録できる。作り方はMarkdownファイルを1つ置くだけだ。

配置場所スコープ
.claude/commands/プロジェクト固有
~/.claude/commands/全プロジェクト共通

私がよく使うパターンを3つ挙げておく。

GitHubイシューを自動修正するコマンド

# .claude/commands/fix-github-issue.md

GitHubイシュー #$ARGUMENTS を確認して、以下を実行:

  • イシューの内容を読む
  • 関連ファイルを特定
  • 修正を実装
  • テストを実行(npm test -- 変更ファイルのテストのみ)
  • プルリクエストを作成

/fix-github-issue 1234

コードレビューを自動実行するコマンド

# ~/.claude/commands/code-review.md

現在のブランチの変更をレビューせよ:

  • git diff でコードの変更点を確認
  • セキュリティ上の問題をチェック
  • パフォーマンス上の問題をチェック
  • 改善提案を箇条書きで出力

デプロイ前チェックを自動化するコマンド

# ~/.claude/commands/pre-deploy-check.md

デプロイ前の最終確認を実行せよ:

  • git diff origin/main で変更内容を確認
  • npm run typecheck でTypeエラーがないことを確認
  • npm test -- --passWithNoTests で関連テストを実行
  • セキュリティ上の問題(認証情報のハードコード、危険なSQL等)がないかチェック
  • 問題がなければ「デプロイ可能」と報告。問題があれば箇条書きで一覧を出力

毎回デプロイ前にやっている確認手順があれば、そのままコマンド化できる。

Before/After:コマンドを使う前と後

Before(コマンドを知らない場合)

コンテキストが重くなったら新セッションを起動して前の文脈を再入力する(10分)。ちょっと確認したいことを本筋の会話に混ぜてコンテキストを汚染する。実装が間違った方向に進んだらファイルを手動で元に戻す。

After(コマンドを活用する場合)

コンテキストが重い → /compact(10秒)。ちょっと確認したい → /btw で質問(コンテキスト消費ゼロ)。実装が間違った → /rewind → Code only(即座)。

まとめ

スラッシュコマンドは「知っている人と知らない人で、同じツールを使っているのに体験が全然違う」という典型だ。まず今日から /btw を使い始めることをおすすめする。「ちょっと確認したいけど本筋が汚れる」というストレスが消えるだけで、作業の快適さが変わる。

次に、自分が毎回繰り返している確認作業を1つ選んで ~/.claude/commands/ にカスタムコマンドとして登録してみてほしい。Markdownファイルを1つ作るだけで、次回からワンコマンドでその手順が実行される。

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